こんにちは。
さて、いよいよ後編です。
ちなみに中編の投稿が、、、
4か月前でした。
深謝。
筆記試験に合格したところで止まっていましたねえ♡
それじゃ、いよいよ行きまっしょう!
一言で言えば、製図に次ぐ製図。製図地獄。
まず、筆記試験に合格してすぐに行うことは何だと思いますか?
それはね
製図受験対策講座の予約です。
そう。筆記試験合格してハッピーしてる場合じゃないの。
3ヶ月で来ちゃうの。
鬼の製図試験が。
なんで鬼なのかといいますと、
2級建築士の製図試験との差。
そのエグさ。
1級と2級の製図試験、両者がどれほどに違うのかといいますと、、、
▼2級
住宅中心 → 要求室も単純(居間・寝室・水まわりなど)
動線や法規も比較的シンプル
▼1級
公共性が高い建物 → 「展示空間」「多目的ホール」「福祉施設の居室」「オフィスの執務エリア」など
多様な利用者(一般客・車いす利用者・職員・避難経路)が絡み合う
法規条件も複雑(避難経路・耐火・駐車場・敷地条件などを同時に満たす必要アリ)
つまり→「ゾーニング力(空間の組み合わせ能力)」が段違いに要求される。
、、、このゾーニングっていう単語、社長が製図の勉強を始めて初めて聞いたんですけど、マジでそこから何百回聞いたかわからないくらい聞きました。
まあ普段私の実生活で発揮されるゾーニング力はテトリスぐらいですかね?すみません。そうじゃないんです。言いたかったことは。
このように難易度が爆上がりなところで、試験の設定も鬼!
▼2級
制限時間:5時間
提出図面:平面図、立面図、断面図、面積表、主旨など
建物規模:木造住宅や小規模建物(延べ200㎡前後が多い)
▼1級
制限時間:6時間30分
提出図面:平面図(複数階)、断面図、配置図、面積表、主旨など
建物規模:公共施設・福祉施設・美術館・オフィスビルなど(延べ2000㎡級もあり)
時間は1.5時間長いだけなのに、求められる建物規模・図面量は2級の10倍になることも。
「時間が増えた分余裕」ではなく、「圧倒的に仕事量が膨大」なのが一級。
ちなみに今回の試験のテーマは、、、
大学!!
印象的な社長のセリフがこちら。
「トイレ多すぎて便器全部書ききれない、、、」
そう。
書いて、書いて、書いて書き込みまくるのが製図なのです。
キャンプ用のテーブルで製図する独特なスタイル。@CHUMS
筆記試験の合格による突然訪れた3ヶ月という製図試験のリミット。筆記合格に浮かれる暇もなく、とにかく製図しまくる日々。
※私のデスクから見た製図中の社長
ポーズはええから製図をしなさい。
こんな感じで目の前で毎日製図している社長から、毎日のように聞こえてくる言葉がありました。
それが
「失格です」
製図しきれなかった、必須条件を満たせなかった、法規上必ず必要なことが書き込めなかった、、、
製図試験はその時点で失格です。
何千、何万人が訪れる建築物においては、一般住宅より何倍も規制が多く、より高度な建築設計が求められます。
6時間半もある試験時間でも、書き込み切れないほどの量。
「隣の人が線を引きはじめる音が、自分よりもずっと早く始まっても焦らないように。きちんと条件を満たしつつ、矛盾なく書き切ること。」
そうやって毎日自分自身に言い聞かせている社長を見ていました。
その中でも、特に社長が気を付けているポイントがありまして。
それが「マル防」です。(マル暴じゃないよ♡)
建築基準法に基づいて、防火区画が必要な部分に書く"〇の中に防の文字が入ったマーク"のことなんですが、これは基本的に大規模建築に必要になってくるもので、住宅中心の二級の試験ではまず使われないんですね。だからなじみは薄い。
けれど防火というカテゴリは建築においてめっちゃ大事なんですよ。
なぜその位置に防火区画が必要なのかを理解しているかが合否に直結するので、めちゃくちゃ大事な書き込みなんです。
試験が近づくほどに、呪文のように「マル防、、、」と唱えるようになった社長。
行きつけの居酒屋のボトルにまで「マル防」と書かれる始末。
試験前日も、
「まず、マル防は書き忘れないように!!」
と一緒に復唱したっけ。
………さて。
皆さん、もうおわかりですね?
「俺たちの西部秀人」がどんな人間であるかを。笑(←わらえん)
試験後、社長から連絡が来ました。
「マル防書き忘れました。失格です」
ぅおいいいいいいいいいい!!!!!
嘘やん。
こんなところでサザエさん発動する?
、、、、、するよね
するかもね、この人なら。
※皆さんはこれまでの社長考察を見返して確認してください
ここから数週間の社長は目も当てられないほどに自虐的で空元気でした。
しかしタイミングがよかったというか、大阪万博の施工がめちゃくちゃ忙しかったので朝から晩まで現場に出ずっぱりで、年末まで岐阜に帰ってくることもほとんどなくね。
ありがたいことにもはや忙しすぎの激務すぎ。みたいな感じで、試験のことは吹っ切れていた感じでした。
そう、だからよ。
まず、社長はもう不合格だと思い込んでるので合格発表を見てないわけです。
結果発表当日(※無慈悲なクリスマス)もスルー。
そしたら、受験対策講座の担当さんから電話があったそうな。
「結果、見られましたか?」と。
社長曰く、
「見るまでもない」と。
そうしたら、
いいから発表ページみなはれ
と言われたんですね。
で、ここでようやく前編に戻るんですけど
だからね。ほんとにほんとにほんっっっとに、びっくりしたんですよ。びっくりしたのは私もですが、いちばんは当の本人ですよね。
実際の製図面は持って帰ってこられないので、本当にマル防を書き忘れたのかどうかはわからない。
ただね。
いつでもどこでも自分に言い聞かせていた項目だったと思うので、おそらく無意識に書いていたのではないでしょうか?これが私の見解です^^
その合格発表がクリスマス。
そして数日後、結屋の2025年仕事納めの大掃除での社長がコチラ↓
ねえコレ何してると思う?
片付け?
してないよ^^
これまでに自分が練習で書いた図面、すべてを見返しながら
「本当に受かったのかなあ、、?」
って言い続けている写真なの^^
掃除せえ
現場からは以上です。
前・中・後編と一級建築士編にお付き合いいただき誠に有難うございました。
これで終わると思いましたか?
ピッピロピーー!
終わりません。ネタが多すぎるから。
まず次回はパスポート事件ね。
それではまた次回でお会いしましょう!!
怖いか?
西部秀人という男が、、、